こんにちは、ゆうらです。
先日、わたしはNFTアートの販売をはじめました。
そこでNFTアート詐欺に遭いかけたので、注意喚起も兼ねて記事を書こうと思います。
【NFTアート詐欺の手口:1】InstagramにDMが送られて来る
わたしの『Foundation(ファンデーション)』の販売ページに、Instagramのリンクも載せているのですが、事の発端は、海外の方から英語でDMが来たことでした。
日本語で意訳すると以下のような内容のメッセージでした。

こんにちは!あなたのNFTアートを見ました!ぜひ購入したいのですが、あなたのアートの概要を教えていただけますか?
すごく検討している風のメッセージですよね。
2000人くらいフォローしていて、9000人くらいフォロワーがいるアカウントで、アカウントの利用開始日も2017年と最近ではなかったため、「詐欺ではなさそう?」と思って対応しました。
わたしは当然、わたしの絵を買いたい人からDMが来たのだと思っているので、



ありがとうございます!
と、お返事をしました。
また、「この絵はわたしのオリジナルキャラクターのうさぎさんといぬくんがパン屋さんでパンを選んでいるところですよ」とも送りました。(見たまんまだけど)
【NFTアート詐欺の手口:2】大幅な値上げ交渉をしてくる
お返事を返したところ、こんな風にメッセージが送られてきました。



どうしてもあなたのアートを1ETHで買いたいのですが
1ETHというのは、日本円で換算すると24万円に相当します。(記事執筆時点)
当時は0.05ETHくらいで販売していたので、0.95ETHの値上げです。
当時のNFTに疎かったわたしは、喜んでNFTアートの値段を1ETHに変えました。
【NFTアート詐欺の手口:3】手数料(ガス代)を要求してくる



あなたのウォレットに0.1ETH入っていないため、アートの購入を行うことができませんでした。
0.1ETHをあなたのウォレットに入金することはできますか?
NFTを取り扱う場所では、取引の際に都度ガス代と呼ばれる手数料が発生します。
それがわたしの方に足りないから、という理由で0.1ETHを用意するように要求してきました。



0.1ETHを用意してくれたら、あなたに0.3ETH返金します!
ここで、「なんでこの人はわたしに0.3ETH返金するんだろう?」と思ったので、「why you need to send eth to me?(どうしてあなたがわたしにETHを送る必要があるの?)」と聞いてみました。



Haha just a gesture ❤️
わたしは『gesture』の意味がわからなかったのですが(調べてもいまいちわからなかった)、たぶん「ハハッ、ただの好意だよ😘」という意味だと捉えて、



外国にはチップっていう文化もあるし、そういうこともあるものなのかな?
と思い、受け入れることにしました。
というわけで、わたしは素直に手数料として0.1ETHを用意しようとしたのですが、0.1ETHは日本円で言うと24,000円くらいに相当します。
出せないほどではないけど、「いま24,000円急に無くなられると困るな…」と思ったわたしは、



すみません、0.1ETHを用意するだけのお金がありませんので、0.3ETH返金しなくてもいいので、代わりに手数料を払っていただけませんか?
と送りました。
繰り返し問答
0.1ETHを負担してくれないか、と言ったところ、こんなお返事が来ました。



は?正気ですか?冗談きついぜ
わたし的には、今までの話が全て本当だとしたら、後からわたしに0.3ETH送ろうが、いま先に0.1ETH送ろうが、相手にとってはわたしの絵が買えればどちらでも構わないと思っていたので、予想外の反応に拍子抜けしました。



どうしてダメなんですか?



あなたが用意する必要があるからです



わたしは用意できないのであなたが代わりに払ってくれませんか?



それはできません



0.3ETHを返金してくれるなら、0.1ETHを先に払っていただいても問題ないのでは?



問題あります



それはなぜですか?



あなたが用意する必要があるからです
という問答を何度か繰り返しましたが、何がダメなのかさっぱり理解できなくて、延々と同じような主張をお互いに繰り返していました。
相手、怒る
そうしたところ、相手の堪忍袋の緒が切れたようで、



あなたは本当に私にあなたのアートを買って欲しいと思っていますか?
と返ってきました。



もちろん、買って欲しいと思っていますよ。



でも、あなたはわたしの絵を買うつもりがないですよね?なぜならあなたは詐欺師だから。



わたしに0.1ETH送金できないのは、あなたが詐欺師だからです。そうでしょう?
普段なら相手に向かって「あなたは詐欺師ですよね?」なんて言わないのですが、どうやらわたしは英語をしゃべると気持ちが大きくなるタイプのようです。笑



だからこの話はおしまいです。
すると、相手は、



あなたは一文無しだし、あなたのアートはクソだ!



あなたの絵なんかを本当に1ETHで買うとでも思ったのか?
そう吐き捨てて去っていきました。



は?わたしのイラストは超最高だが??
「クソなのはお前だろ!」「OK、二度とそのツラ見せんな!」と言おうかと思ったけど、やめました。笑
Instagramの方に、「この人詐欺師です」と通報して、このお話はおしまいです。
【NFTアート詐欺の手口:4】この後に予想される被害
ここから先のお話はわたしの想像ですが、もしわたしが0.1ETHを用意していたとしたら、相手は



さっき言った通り0.3ETHを返金するから、ここに飛んでほしい!
などと言って、怪しげなサイトのURLを踏ませて、そのURLの先で情報を盗む、という感じだったんだろうな、と思っています。
他にも…
これは、後から調べてわかったことですが、わたしが今回遭遇した詐欺の手法以外にも、



あなたのアートをNFTで買いたいから、このサイトでやり取りしよう!
と言って怪しげな外部サイトに誘導し、そのサイトに登録する際に情報を盗む、という手法も流行っているそうです。
【NFT詐欺に遭わないために:1】そもそもおかしかったところ
今回は、わたしがNFTの知識が乏しかったために、おかしいところに気づかず詐欺被害に遭いそうになりましたが、そもそもおかしい部分が3つありました。
- わたしに直接値上げ交渉をしてくる必要がない
- わたしにかかる手数料を知っている意味がわからない
- 販売する際にかかる手数料を先払いする意味がわからない
以下で、詳しく見ていきましょう。
【おかしかったところ:1】わたしに直接値上げ交渉をしてくる必要がない
わたしは、出品する際に『即売形式』と『オークション形式』で値段をつけて出していました。
なので、本当にわたしの絵を1ETHで買いたいのであれば、『オークション形式』のところで、1ETHの値段を書いてFoundationに出せばいいだけのはずです。
それなのに、わたしに直接「1ETHで購入したいです」と言ってくる必要がありません。
【おかしかったところ:2】わたしにかかる手数料を知っている意味がわからない
仮に手数料がかかるとしても、それはわたし自身の問題なのに、Foundation側が相手にその情報を開示する意味がわかりません。
「この作家さんのウォレットに0.1ETH入ってなかったから購入できませんでした」っていうのは、仮に手数料がかかるなら出品する際に先にそのぶんも追加で請求しておけばいい話であって、リアルタイムに作家のウォレットから引き出す必要はないはずです。
そんなおかしな仕組みをFoundationが導入するとは思えません。
【おかしかったところ:3】販売する際にかかる手数料を先払いする意味がわからない
販売取引をする際に手数料がかかるのは事実だと思いますが、これは取引が成立した際にFoundation側から通知するべきことで、相手から言われてわたしが用意するのはおかしいです。
また、販売取引をする際の手数料は、販売取引が成立した後にFoundation側が販売価格から手数料ぶんを引けばいいだけの話です。
例えば今回のように「0.1ETH必要ですよ」という話なら、「1ETHで買われたけど、手数料として0.1ETH必要だから、あなたの取り分は0.9ETHですよ」という通知をFoundationがすればいいのです。
というか、ネットで販売する際は普通そういう仕組みになっていると思います。
なので、手数料を先払いしなければならないという主張はおかしいです。
【NFT詐欺に遭わないために:2】詐欺被害に遭うのを防ぐためにできること
これで、NFTアート詐欺の手口は理解できたと思います。



そうは言ってもどうやって対策したらいいの?
というわけで、3つ対策方法を考えてきました。
【詐欺被害に遭うのを防ぐためにできること:1】基本的にNFT関連のDMは無視する
基本的に、「あなたのNFTアートを買いたい」と言って近づいてくる人は詐欺師だと思ってOKだと思います。
なぜなら、あなたの作品を本気で買いたいと思っている人は、あなたの話を聞かずとも購入してくれるからです。



お店屋さんで素敵な商品を見つけたとしても、「買おうと思ったからこの雑貨を作った人に話を聞こう」なんて思わないですよね?
「あなたの絵を買いたい」と言われたらうれしい気持ちになりますが、残念ながら、大体詐欺です。
【詐欺被害に遭うのを防ぐためにできること:2】フォロワー数が多いからといって信頼しない
フォロワーの数が多いと、なんとなく「すごい人からオファーが来てしまった」と思いますよね。
でも、フォロワー数というのは売買が可能なので、多いからといって信用してはいけません。
【詐欺被害に遭うのを防ぐためにできること:3】値上げ交渉をされたときは、「オークション形式で出品しているので、そこで入札してね」と言う
海外の方からDMが来たとしても、「本当に絵を買いたい人かもしれない」と思って対応することもあるかと思います。
ただ、値上げ交渉をされたときは、『そもそもおかしかったところ』で話した通り、あなたに値上げしてほしい旨を言う必要がないため、要注意です。
「オークション形式で出品しているので、そこで入札してね」と言いましょう。
今回の記事のまとめ


今回の記事について、まとめるとこんな感じです!👇
まとめ
- NFTアート詐欺の手口
- SNSで「あなたのアートを買いたい」というDMが来る
- 「あとで返金するから」と言って手数料を要求される
- 「返金するためだ」と言って怪しいリンクに誘導され、情報を盗まれる
- そもそもおかしかったところ
- わたしに直接値上げ交渉をしてくる必要がない
- わたしにかかる手数料を知っている意味がわからない
- 販売する際にかかる手数料を先払いする意味がわからない
- 詐欺被害に遭うのを防ぐためにできること
- 基本的にNFT関連のDMは無視する
- フォロワー数が多いからといって信頼しない
- 値上げ交渉をされたときは、「オークション形式で出品しているので、そこで入札してね」と言う



この記事で、少しでもNFTアートの詐欺被害が防げますように!