今回はこちらのイラストの制作過程をお話しようと思います。
こちらのイラストは、以下のイラストのリメイクです🌸
制作期間 | 1日 |
使用ツール | Procreate |
🌼このイラストを描こうと思ったきっかけ
以前に描いたお花見のイラストですが、「いまならもっとよく描ける!」と思ったのと、
そろそろ桜が咲く頃なので、「お花見のイラストを描きたいな」と思って描きました。
🎨下書き・構想

イラストのおおまかな構図は、以前描いたイラストからそのまま持ってきます。
以前描いたことがあるイラストなので、下書きが大雑把ですね。笑

おだんご直置き…
まあ、下書きはバランスが取れて自分がわかればOKなので、ノープロブレムです!!笑
💡構図について
主役のモチーフの前に別の要素を入れることで、奥行き感を出しています。
また、主役のモチーフを画面の真ん中に持ってくることで、目線が行きやすくなる効果もあります。
レジャーシートを斜めに敷いているのも、奥行き感を出すための演出です。
また、レジャーシートが画面に対して斜めにあることで、動きを出すねらいもあります。
🎨線を描く


まずは、全体のバランスを取るために、大きい要素の線を描いていきます。
木に咲いている桜の花はもこもこの塗りで表現する予定なので、ベタ塗りでシルエットだけ取っておきます。
もこもこのシルエットによって、大量に描き込まなくても、大量にある感を出すことができます。
💡桜の色の違い
前後の桜の花部分の色を、奥にある方が薄くなるようにすることで、奥行き感を出しています。
奥に向かうにつれて色を薄くする技法を、空気遠近法といいます。
これは、間に空気の層があるため、その分薄く見える原理を利用したものです。
実際に遠くの山や遠くの景色を見てみると、遠くに行くにつれて青く、色は薄くなっていくのがわかると思います。
ただ、実際にはこの距離感では空気による作用はないです。
が、空間を広く見せたり奥行き感を出す演出のために使用しています。
空気遠近法を大胆に使いすぎると、意図しない遠近感になることがあるので、何事もほどほどに!
🎨色を塗る


ここまでで一旦色を塗って、全体の密度のバランスを見ておきます。
細かい部分は後からでもどうとでもなりますが、大きい要素はイラストを構成する上で重要な要素なので、ここでしっかりバランスを見ておきます。
💡桜の色と木の幹の色
先ほど、桜の花部分の色は空気遠近法を用いていると書きましたが、木の幹には空気遠近法を使わず、手前の木と同じ色にしました。
なぜなら、木をそこまで奥にはしたくなかったからです。
イメージとしてはそれぞれの要素はこの距離感なので、


幹にまで空気遠近法を使うと、イメージしていた位置よりも奥になりすぎてしまいます。


ただ、花は奥まであるので、花にのみ空気遠近法を用いました。
🎨細かい要素を追加していく


お弁当箱や水筒など、細かい部分をバランスを見つつ描き加えていきます。
なるべく同じ色が近くにこないように、全体のバランスを見ながらお弁当箱や水筒の色を選んでいきます。
🌱小噺
うさぎさんといぬくんのふたりで来ているので、お弁当の中身は偶数になるようにしています。
ただし、おだんごだけは市販のものを買ってきたので3本です🤭
うさぎさんが2本食べます。笑
🎨桜を描き込んでいく


桜のシルエットの手前に、桜を描いていきます。
こうすることで、情報量が上がってイラストの密度が増すほか、見ている相手に「このもこもこなシルエットは全部桜なんだな」と認識させることができます。
桜が描いてなくても、「このもこもこなシルエットは全部桜なんだな」というのは、もこもこの色と周りの状況から無意識のうちに感じているかもしれませんが、桜を描き込むことでそれを確信に変えてあげます。
また、桜の木をイラストに落とし込むときにデフォルメをした結果、後ろにしか花を描写していませんが、手前に桜を描いてあげることで、手前にも花が咲いていることを表現することもできます。
また、さらに動きや華やかさを出すために、桜の花びらを散らします。
🎨地面を描き込んでいく


続いて、地面に草を生やしていきます。www
ここでは、草を2色(地の色を入れると3色)使うことで、情報量を増やして賑やかな印象にすることができます。
また、レジャーシートに草の一部を重ねて描くことでも、奥行きを出して情報量を増やしています。
🎨仕上げ
仕上げに、暗めの青で影を描いていきます。


これを、乗算フィルターをかけて、不透明度を下げてあげることで、イラストに馴染ませます。


💡影色の効果
影色(特に木漏れ日)を追加したことによって、このイラストの主役であるうさぎさんといぬくんに目線が行きやすくなる効果があります。
一見するとわかりにくいですが、見比べてみると、影をつける前と後では印象が変わるのがわかります。




💡影色選びのポイント
初心者がやりがちなのが、影色を選ぶときに『明度を下げる』という方法です。
明度を下げること自体は悪くないのですが、明度しか下げないことで、くすんだ印象になってしまいます。
これは、明度を下げて、かつ彩度を上げて、色相を変えてあげることで解決できます。
自然光の元では、光の当たっている部分は黄色っぽく、影になっている部分は青や紫色っぽく見える性質があります。
この法則に則って、色相を変える際は、青色に近い色に色相スライダーを動かしてあげるといいです。
もちろん、光源の色によっても影色は変わってくるので、「絶対に青色や紫色がいい」というわけでもないですが、基本的には影は青か紫にしておけば間違いありません。
✨完成
そうして完成したイラストがこちら✨


リメイク前と比べてみるとこんな感じです。




イラストの密度が増して、賑やかになりました🤗
あと、木の描き方が上手になりましたね。🌳(前が下手すぎる)
どんどん上手になっていきたいです!!!!
🎥制作動画
こちらのイラストの制作動画です🌟
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